LPPお客様ストーリー わたしの「きづきずき」 Realization
お客様との「気付き(きづき)」からはじまる、「築き(きずき)」の積み重ね
FAとして初めて経験した大規模災害「台風21号」
「助かったわ」「ありがとう」思っていたよりスムーズに修復できたよ」。お客様への保険金のお支払いがすべて完了し、そんな言葉を笑顔でかけていただける瞬間があります。そのたびに、私はこの仕事に携わることへの誇りを感じるのです。
2018年9月4日、台風21号。近畿地方を中心に、記録的な暴風雨と高波が街をのみ込み、8府県で約225万戸が停電する未曾有の被害が発生しました。特に関西国際空港では、滑走路やターミナルビルのロビーが浸水し、暴風にあおられたタンカーが空港の連絡橋に衝突。一時は3000人を超える利用客が孤立する事態となり、その映像とともに全国へ伝えられました。
台風当日の昼間、私はまだ、これほどまでの被害になるとは想像していませんでした。雨さえ上がれば、予定通りお客様と食事に出かけられる、そのくらいに考えていたのです。
嵐は刻一刻と勢いを増していきました。信号や電柱がなぎ倒され、路面電車の駅の屋根までもが崩れ落ちる光景に、これはただ事ではないと強く実感しました。雨が弱まるのを待って、私は真っ先に近隣のお客様の安全確認へ向かおうと外に出た瞬間、言葉を失いました。
A社様が所有する建物は、強風の爪痕をそのまま残したかのように、無残な姿をさらしていました。従業員用の待機所では、窓ガラスが割れ細かな破片が床一面に散乱していました。電気は止まり、薄暗い室内には、倒れたテーブルやソファ、傾いたロッカーがそのままの状態で放置されています。屋外に目を向けると、作業場に設置されていたテントは無残にも引き裂かれ、骨組みだけを残して、布の大部分は風に飛ばされてしまっていました。
ほどなくして、心配されたA社の社長様も現場に駆け付けられました。荒れ果てた光景を前に、ただ建物を見渡しておられました。そして、小さく息を吐くように、「これ・・・大丈夫かな」と、不安をにじませた一言を口にされました。
建物の被害はもちろんのこと、これからしばらく営業を止めざるを得ない現実、その間の従業員の生活。社長様の頭の中には、次々と心配事が浮かんでいるのが伝わってきました。
この場で一緒に不安な表情を見せるわけにはいきません。私は意識して声のトーンを落ち着かせ、「大丈夫ですよ」と、社長様に言葉をかけました。それは根拠のない励ましではありません。社長様がどのような保険に加入され、どのような補償を付帯されているのか。その内容が私の中にしっかりと入っていなければ、あの瞬間、迷いなく声をかけ、励ますことはできなかったと思います。
「少しでも力になりたい」その一心で、私はすぐに行動に移しました。保険会社への事故報告は、台風の影響で電話回線やウェブサーバーが混乱する中での対応でした。固定電話や携帯電話、メールだけでなく、状況に応じてFAXも使いながら、考え得るすべての連絡手段を駆使しました。
事故報告を終えても、保険会社から受付完了の連絡が入るまでには約一週間を要しました。その間も、ただ待つのではなく、後々必要となる書類の準備を社長様にお願いするなど、先回りしてできることを一つひとつ進めていきました。その積み重ねがあったからこそ、後続の手続きは滞りなく進み、結果として速やかに保険金をお届けすることができたのだと思います。
建物の修繕がすべて終わった頃、社長様は少し照れたように、「前より快適になったわ。電球もLEDにできたし」と笑ってくださいました。私も思わず、「ええもんばっかり買い替えて、足りなくなったら自腹ですよ(笑)」と返し、二人で顔を見合わせて笑いました。
あの台風の際、私は多くのお客様の対応に追われましたが、幸い給付に関するトラブルは一件もありませんでした。それは、日頃から更新のたびに補償内容を丁寧に確認し、お客様と向き合い続けてきたこと、そして何より信頼関係を積み重ねてきた結果だと感じています。「いざという時に、本当に役に立つ存在でありたい」。そう強く思いながら、これからも一人ひとりのお客様と向き合い続けていきたいと思います。
インタビューを終えて
―インタビューにご協力いただきありがとうございます。「FAだからこそできることをする」という強い気持ちが伝わってきました。
私も年齢的に引退の時期を考えることもありますが、お客様が「大田さんにまかせたい」と言ってくださるうちは、その声に応えたいです。
そして、FAを長く続けたい理由がもう一つあります。それは、所属している堺FA営業部の居心地の良さです。多くの保険会社の商品を取り扱っていますが、それぞれに詳しいメンバーが揃っており、知識を共有したり、気軽に相談し合える環境があります。こうした風通しの良さは、営業部長の懐の深さによるところも大きいと感じています。堺FA営業部に所属できたことは、本当に恵まれているなと日々感じています。
大田 貴史